えほんの本棚

おとな目線で読む絵本の世界をご紹介します

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2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【レビュー】はこ:小野不由美

えっ!なに?怖い。 読み終わって底知れぬ場所に閉じ込められたように気分にさせられた「はこ」。 「はこ」って言うとプレゼントとか、今では宅配便のはことかを想像して、結構開けるのがわくわくするものであるはずなのに。 表紙からして怖い。 タイトルの…

【レビュー】おばけにょうぼう:内田鱗太郎

おばけにょうぼう:内田鱗太郎:おばけにょうぼう (こどもプレス) 破れた障子の陰から、こちらを覗く大きな目。 あら、いきなり、怖い思いをさせちゃったかしら? この装丁画にぎょっとしたわたしです。みなさんは、このお目目の大きな子、怖いですか?それ…

【レビュー】ぼく おかあさんのこと…:酒井駒子

ぼく おかあさんのこと… こどもにとって、誰よりも大スキなおかあさん。 スキだけど、スキだから、いろーんなおかあさんのキライな部分も知っている。 まさにキライキライもスキのうち。..かもしれません。 うさぎの男の子はおかあさんのキライな部分を次々…

【レビュー】せかいいちうつくしいぼくの村:小林豊

アジアのまんなかにあるアフガニスタンの話です。 アフガニスタンってどんな国?雨があまり降らず、かわいた土や岩や砂ばかりのように思われていると作者の小林さん、おっしゃっていますが、わたしもこの国のイメージは、かわいた砂漠地帯といったものだった…

【レビュー】字のないはがき:向田邦子、角田光代、西加奈子

向田邦子、角田光代、西加奈子 、大好きな作家の名前が並ぶ。 3人が一緒に作る本ってなると、どういう感じになるのだろう?と、ちょっとドキドキしましたが、なんと絵本!原作、文、絵と、それぞれ分担され一冊になったという絵本です。そういえば、このち…

【レビュー】まどのそと:佐野史郎

おなじ窓でも、朝と夜ではちょっと違う。 朝なら平気な眺めでも、夜の眺めは、なにかの気配を感じたり、物音が聞こえたり。あの怖さは格別。 おとなになっても怖いまど、そしてそのそと。 知る人ぞ知る岩波書店の〈怪談えほん〉シリーズ。第三期に入りました…

【レビュー】モチモチの木:斉藤隆介

なんとなく近寄りたくない場所、近寄ったら何かが起こるのではないか? すべては思い込みだったりするのだけれども、ぐるぐる考え始めると、もっともっと怖くなる。だからこどもにとって、そんな場所は出来るだけ避けたいと心から思うもの。 主人公・豆太は…

【レビュー】海ガラスの夏:ミシェル・ハウツ

秋になると必ず公園で出くわす場面と言えば、こどもたちのどんぐりひろい。あれ、始めるとほんとうキリがない。脇目もふらずに拾っているちびっこを見ると「わたしもそうだったなぁ」と苦笑い。あの集中力はどこからやってくるのだろう。あんなにも地面と対…