山はしっている:ウォルデン・リビー著のレビューです。
感想
朝も昼も夜も、
一日中、まるで山の中かをずっと歩いていたような気持ちになったえほん。
バラ色の朝焼けにそまっている山ぎわの風景からはじまる話は、
時間を追うごとに空の色も変わり、いろんな動物たちが顔を出します。
本当にたくさんの動物たちに出会った。
朝ごはんをたべている動物、あたたかな日ざしを浴びている動物、
えものをもとめてうろついている動物、ダムをつくっているビーバー。
わたしたち読者は、一歩一歩、変わりゆく風景を楽しみながらページをめくります。
やがてめくった先はダークな色彩へ。
夜のとばりがおりる時刻です。
山の夜は眠りません。
夜が得意な動物たちが、月明かりのもとで活動し始めます。
暗いなかで動き回る動物たちから、みなぎる生命力を感じさせられます。
山に生きるものは、山にみまもられています。
どっしりと、ちからづよく。
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とにかく風景のグラデーションがとても美しい一冊です。
この山で暮らす動物の親子たち、のびのびとしてなんて幸せそうなんだろう。
読み終わるころには、すっかり山の中を散策した気分になりました。
巻末、パッチワークみたいに登場した動物たちが名前ととともに掲載されています。
48種類もの動物たちが居たんだ!!!