タンゲくん:片山健著のレビューです。
その動物が、「うちの子」になるのはどんな瞬間だろうか。
ペットショップで目が合った、譲っていただいた、野良がついて来たから....等々、様々な動物と人間の出会いのシーンがある。どんなかたちであれ、やっぱり何かの運命的なものを感じてしまいます。
タンゲくんは猫。
家族がばんごはんを食べているときに、のっそり入って来て、あたりまえのように主人公の少女のひざに座ります。
タンゲくん、かたほうの目がつぶれています。
お世辞にも可愛い猫ではないのです。
それでも少女はこの猫が自分ちの猫になってくれたことがうれしくてたまりません。
そんな猫と少女の日常を描いた「タンゲ君」。
満月のよるに、くるったように家じゅうを走りまわるタンゲ君。
外で会っても知らんぷりするタンゲ君。
ときに怪我して戻って来るタンゲ君。
色々心配ごとも多いけれども、それでも晩になるとちゃんと家族の一員なのです。
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このえほんから、ペットを飼い始めたころのことを思い出しました。新しい家族が気になって、気になって、何度も何度も見たり、学校が終わったら一目散で帰ったり。生きものが家にやって来ることによって起こる日常の変化。懐かしいなぁ。
表紙のタンゲ君。ちょっとこどもには怖いかも?
ミミズらしきものをくわえているし(笑)
野良感たっぷりのちょっと強面のタンゲくん。気になる方は是非会ってみて!