王さまのお菓子:石井睦美(文)・くらはしれい(絵)著のレビューです。
おはなしの内容
小指の先くらいの小さな陶器でできたお人形のミリー。
彼女はこれからパティシエのブラウンさんが作る、
アーモンドクリームがたっぷり詰まったパイの中に入ります。
え?どういうこと?ってわたしたち日本人は思いますが、これは「ガレット・デ・ロワ」と言って、フランスの伝統的なお菓子。もともとはキリストをお祝いするという意味があったのだそう。
今は1月に食べるようになり、「ガレット・デ・ロワ」がケーキ屋さんにたくさん並ぶって言うから、きっと賑やかなんだろうね。
このパイにはミリーのように小さな陶器「フェーヴ」という置物が入っている。みんなで食べるために切り分けるとき、フェーヴに当たった人は、王様、女王様になり、1年間の幸福が約束されと言う。ドキドキの瞬間ですね。
ということで、ミリーは誰かの幸せを運びために、ケーキの中に入りました。
どうかミリーの力が必要な人のもとに行けますように。
さぁ、物語のはじまりです。
りすさんからのひとこと
日本にもフェーヴがたくさん並んだケーキ屋さんを知っているわ。てっきりミニチュアを集めて置いてあるのかと思っていたけど、この絵本を読んで、そういう役目があるものだったのかあ~と感動しちゃっいました。ミリーちゃん、とっても小さいけど大きなお役目があるんだね。ケーキの中で外の声を聞いたりしながら、やがて誰かのものとへ。とても素敵なお話だったなあ。みんなもお楽しみにね。ふぅ、おやつが食べたくなっちゃったな。。。
合わせておすすめ
小さいつながりで、こちらはちっさいうさぎさんの話。
お嫁さんをみつけに旅に出るんだよ。